冬眠する熊に添い寝してごらん♪

ご無沙汰しております。
日本に帰国して2ヶ月以上が過ぎました。
今回の滞在は色々とすることが多いため、長期滞在になっておりますが・・
夏に父が亡くなったので、事後処理も大変で、東京・九州間を行ったり来たりで大変な日々です。
そんな中、1月20日に「冬眠する熊に添い寝してごらん」を観に行ってきました。

変換 ~ 変換 ~ DSC06738
BUNKAMURAの入口です~

変換 ~ DSC06739
コクーンシアターそばに貼ってあるポスター。

素晴らしい作品でした!
たっちゃんも本当に素晴らしかった!

以下は、別ブログで書いたものをまとめたものです。

難解で重い作品ですが・・
小説家・古川日出男氏が蜷川氏のために書き下ろしたとんでもない戯曲のとんでもなさぶり・・
そして、もはや舞台に表現することは不可能とさえ思える程の、そのとんでもない戯曲を見事に舞台に表現した蜷川氏の天才的な演出には、度肝を抜かされました。

長いお芝居でしたが、退屈することなく、楽しめました。
言葉の意味を考えながら、また、時空を超えて果てしなく広がる物語の断片断片に隠された意味を自分なりに理解しながら哲学的に鑑賞しました。

蜷川さんの舞台に出演する俳優さんたちは、皆、キャリアが長く、厳しい蜷川さんに鍛えられているので、完璧な演技をする役者さん揃いで、まぁ、本当に素晴らしかったです。
たっちゃんも、いつの間に、こんなに演技が上手くなったのだろうというくらいに、役者として立派に成長していました。
ロミジュリの時も、なかなか良かったとは思ったけど、レベルが違う!
もうまるで別人!
段違いです。
完全に役者と言えますね・・
かつては滑舌があまりよくなかったのですが、セリフも完璧で、演じる人物像にもなりきって、後半に至っては狂気を見事に表現していました。
しかし、細くなったね~
役作りで痩せなきゃいけなかったのかな・・

ストーリーそのものは、かなりちゃめちゃと言えます。
100年間の物語が、時間と空間を超えて展開されています。
伝説の熊漁師を高祖父(勝村政信さんの役)に持つ川下兄弟。
兄の一(はじめ・井上芳雄さんの役)は、ライフル競技でオリンピック代表になった有名人。
弟の(たっちゃん)多根彦は、若きエリート商社マン。
兄は自由奔放に好きな道を進み、弟は「男子25歳にして、一子をもうけるべし」という家訓を守るため、犬に強いこだわりを持つ詩人の恋人・ひばり(鈴木杏さんの役)と婚約するのでした。
両家の初顔合わせは北陸の回転寿司屋。

いやぁ、もう、この回転寿司屋が~~
蜷川さんったら、客席も使って、完全に回転寿司屋を再現したんです~
もう、度肝を抜かれましたし、ここまでやるんだ・・って、ビックリというか、「参りました~!」という感じでした。

時はさかのぼり、明治時代の後半、富山の薬売りが熊捕名人(川下兄弟の祖先)に、熊の肝を売らないかと持ちかけたり、新潟の石油村では、石油会社の幹部が熊漁師に熊の生息する山を開発しないことを条件に陰謀を持ちかけ・・
大正時代のシベリアでは、犬が日本人女性を犯していたとか・・

とにかく、時間と空間がめまぐるしく変わります。

回転寿司屋で、先に来ていた兄の一と弟の婚約者ひばりは、運命の出会いをして、そのまま二人で逃げることになり、弟の多根彦は兄と婚約者に裏切られることになります。
兄への愛情と憎しみが交錯する中、彼が復讐のためにとった手段は、犬にかつての婚約者を誘拐させ、それを餌に、兄にオリンピック出場を諦めてもらい、日本海沿いに乱立する原発施設に入り込んだ工作員のテロリストを射殺するということでした。
エリート商社マンの彼は、原発事業にも携わっていたので、その全てを把握していたという設定です。
つまり、兄には、テロリストを射殺して日本の英雄になってもらうけど、人を殺すことは犯罪なので、刑務所に入ってもらうということです。
この後半部分のたっちゃんの狂気の演技は本当に素晴らしかった!

そして、実は、明治時代の高祖父も、石油会社の社長を暗殺していたのです。

さらに、犬に強いこだわりのある詩人のひばりは、犬に犯された女性が生んだ子だということが判明しますが、自分の父親である犬に対面します・・
この犬は、異質ということで外国人を象徴しているという解釈もあります。

セリフも、論理的でない言葉を論理的に話すということが多く、言語的にも面白い発見があって、非常に面白かったのですが、重く難しい作品です。

しかしながら・・
熊、犬、熊漁師、深い絆で結ばれたマタギの家系の兄弟、女詩人、自然破壊、エネルギー問題、北陸、血(血族という意味での)・・
脈略のなかったそれぞれの話は、ラストで見事に融合して、圧巻です。

セリフの中に、「百年の想像力を持たない人間は、二十年と生きられない」という言葉がありますが、これは、福島出身の古川氏が、この戯曲を通して、近代および現代日本のあゆみを振り返り、これからの日本のあり方を問いかけたものです。
国家に対峙して勝てるとは思わないけど、たとえ敗北しても、熊のように冬眠すればいいと。
冬眠するものは必ず目覚め、春が来るのだからと。

このような素晴らしい作品に出会えたたっちゃんは幸せだと思いました。
多分、相当、演技に目覚めたはずだから、これからも演技者としてのたっちゃんを見る機会は多くあるのではないかな~
作品にもたっちゃんにも感動したまゆでした♪

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プロフィール

繭(まゆ)

Author:繭(まゆ)
「永遠の都」ローマに住んでいます♪
上田王国の住人でもあります
King of Desire=上田竜也は、私の元気の素なの~
自称、永遠の少女♪
魔法をかけられたから年を取らないみたいです。

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